クラウド市場の成長はここ数年続いていますが、2026年第2四半期は特に注目すべき結果となりました。
Synergy Research Groupが発表した最新レポートによると、世界のクラウドインフラサービス市場は四半期ベースで1,430億ドル(約21兆円規模)に達し、前年同期比43%という過去8年間で最も高い成長率を記録しました。
この急成長を支えている最大の要因は、生成AIの本格的な普及です。
2026年第2四半期クラウド市場のポイント
まずは今回発表された主なポイントを見てみましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 市場規模 | 1,430億ドル |
| 前年同期比 | +43% |
| 成長率 | 過去8年間で最高 |
| 成長加速の状況 | 11四半期連続 |
| 直近12か月市場規模 | 約5,000億ドル |
市場はこの11四半期で約2倍まで拡大しており、クラウドは一時的なブームではなく、企業ITの基盤として定着したことがうかがえます。
市場を押し上げているのは生成AI
今回のレポートで最も注目したいのは、成長の背景です。
以前は、下記がクラウド導入の主な理由でした。
- サーバーのクラウド移行
- コスト削減
- リモートワーク対応
しかし現在は、「生成AIを利用するためにクラウドを使う」という流れへ大きく変化しています。
レポートでは、生成AIに特化したクラウドサービスの売上は前年同期比165%増とされており、AI需要が市場全体を押し上げていることが分かります。
AWSは首位を維持、MicrosoftとGoogle Cloudが急成長
市場シェアでは、主要ハイパースケール・クラウドプロバイダのシェアには大きな変化はありません。
- AWS:28%
- Microsoft:20%
- Google Cloud:15%
依然としてAWSがトップを維持しています。
Microsoft AzureとGoogle Cloudは市場平均を上回る成長率を記録しており、AIサービスとの連携を強みにシェア拡大を続けています。AWSも高い成長を維持しており、AI需要を背景に四半期売上が大きく伸びています。
「ネオクラウド」の存在感も高まる
今回の調査では、大手3社だけでなく、AIワークロードに特化した「ネオクラウド」と呼ばれる事業者の成長も取り上げられています。
GPUを中心とした高性能な計算基盤を提供する企業が急速に存在感を高めており、上位40社の中には複数のネオクラウド企業が入るようになりました。
これは、AI開発に最適化されたインフラへの需要が高まっていることを示しています。
まとめ|クラウド市場は「AIインフラ市場」へ進化している
2026年第2四半期のクラウド市場は、過去8年間で最も高い成長率を記録しました。
今回の調査結果から分かるのは、クラウド市場が単なるITインフラ市場ではなく、生成AIを支える社会インフラへと変化していることです。
数年前までクラウド導入の目的は、オンプレミスからの移行や運用コストの削減が中心でした。しかし現在は、「AIを使うためにクラウドを選ぶ」という流れが鮮明になっています。
その結果、クラウド事業者は単にサーバーやストレージを提供するだけでなく、GPU、高速ネットワーク、AIモデル、データ分析基盤まで含めた総合的なAIプラットフォームへと進化しています。
今後は、クラウドの導入有無ではなく、「AIを前提にクラウドをどう活用するか」が企業競争力を左右する重要なテーマになるでしょう。
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