パソコンやスマートフォンを使って仕事や生活をするのが当たり前になった今、ウイルス感染は誰にとっても他人事ではないトラブルになっています。実際、「怪しいメールを開いてしまった」「PCの動作が急に遅くなった」「警告画面が表示された」といった相談は、企業・個人を問わず後を絶ちません。
しかし、ウイルス感染が疑われる場面で本当に困るのは、「まず何をすればいいのか分からない」 という点ではないでしょうか。慌てて再起動してしまったり、自己判断で操作を続けた結果、被害を広げてしまうケースも少なくありません。
ウイルス対応で重要なのは、高度な専門知識よりも、初動対応として「やってはいけないこと」「すぐにやるべきこと」を知っているかどうかです。特に会社や組織で利用しているPCの場合、個人の判断ミスが情報漏えいや業務停止につながることもあります。
この記事では、ウイルス感染が疑われた際の基本的な対応手順を、ITの専門家でなくても理解できるように整理して解説します。「もしものときに落ち着いて行動できる」ための備えとして、ぜひ一度目を通してみてください。
ウイルス感染は誰にでも起こりうるトラブル
ウイルス感染というと、特別な操作をした人だけが被害に遭うイメージを持たれがちです。しかし実際には、日常的なメールのやり取りやWeb閲覧がきっかけになることも多く、誰にでも起こり得る問題です。
特に最近は、正規の企業やサービスを装ったメールやWebサイトも巧妙になっており、一見しただけでは危険だと気づきにくいケースも増えています。「自分は大丈夫」と思っている人ほど、思わぬ形で被害に遭うことがあります。
ウイルス感染が疑われる主な症状
パソコンの動作や表示に現れる異変
ウイルス感染が疑われるサインは、必ずしも分かりやすいものばかりではありません。例えば、以下のような変化が見られることがあります。
- パソコンの動作が急に重くなった
- 起動やシャットダウンに異常に時間がかかる
- 見覚えのない警告や広告が頻繁に表示される
これらは必ずしもウイルスが原因とは限りませんが、「いつもと違う」と感じた場合は注意が必要です
メールやファイルをきっかけに起こるケース
ウイルス感染のきっかけとして多いのが、メールの添付ファイルやリンクです。特に、差出人に心当たりがなかったり、内容が不自然なメールには注意が必要です。
「請求書」「重要なお知らせ」「至急確認」など、思わず開いてしまいそうな文言が使われることも少なくありません。少しでも違和感を覚えた場合は、慎重に対応することが重要です。
ウイルス感染が疑われたときに最初にやるべきこと
まずはネットワークから切り離す
インターネットから次の攻撃データが送られてきたり、パソコンの外へ情報を抜き取られるのを防ぐために、まずはパソコンをインターネットから切り離しましょう。
Wi-Fi接続でインターネットを利用している場合は、パソコン上でWi-FiのスイッチをOFFにしてください。有線LANでインターネット接続している場合は、LANケーブルを抜きましょう。
これにより、まずパソコンの外部とデータのやり取りが起こることをブロックします。特に情報漏えいや他の端末への感染を防ぐためにも、早めの対応が重要です。
自己判断で操作を続けてはいけない
異変に気づくと、「何とか自分で直そう」と考える方も多いでしょう。しかし、原因がはっきりしないまま操作を続けることはおすすめできません。
不用意な再起動やファイル削除によって、ウィルスの証拠となる情報が失われたり、状況が悪化することもあります。まずは状況を止め、冷静に次の行動を考えることが大切です。
感染を疑わせる情報を記録する
画面に表示されるメッセージや、音、パソコンの動作のおかしさなど、ウィルス感染を疑わせる挙動があると思います。原因を調査するために、それらの情報をパソコンとは別のところで記録しておいてください。
画面にメッセージが出る、エラーコードが出るなどの場合は、なるべく正確に記録してください。なお、画面に出てくるメッセージに記載されたURLなどはクリックしないように注意してください。
あとは、直前にパソコンで実施した作業や、何か心当たりある内容も思い出して、一緒に記録するようにしましょう。こういった情報が、のちの原因調査のうえで助けになります。
やってはいけないNG行動
慌てて再起動・初期化する
再起動や初期化を行えば解決すると思われがちですが、ウイルスの種類によっては逆効果になる場合もあります。特に、業務用PCでは慎重な判断が必要です。
何もせず放置する
「大したことはないだろう」と判断して放置するのも避けたい行動です。問題が小さいうちに対処したり、有識者に共有・相談することで、被害を最小限に抑えられるケースも多くあります。
会社や組織で使っているPCの場合、ウイルス感染は個人の問題にとどまらず、組織全体に影響を及ぼす可能性があります。
異変に気づいた時点で、速やかに情報システム部門や管理者へ連絡することが重要です。自己判断で対応せず、決められた手順に従うことが、結果的に自分自身を守ることにもつながります。
個人でできる対処方法
アンチウィルスソフトでスキャンする
パソコンにはアンチウィルスソフト(ウィルス対策ソフト)がインストールされていることと思います。そのソフトで、パソコンの記憶領域すべてをウィルススキャン(完全スキャン)してください。
ウィルス対策ソフトの導入は、個人で実施できるセキュリティ対策で最も重要なものです。パソコンには必ず何かしらの対策ソフトがインストールされている状態にしましょう。
こういった際に、ソフトに含まれているウィルス定義ファイルは最新状態であるべきなので、セキュリティ更新・ウィルス定義更新は普段から実施するようにしてください。
Windows10またはWindows11をお使いであれば、Microsoft Defenderをお使いになれるはずです。
-
-
参考Windows標準セキュリティを使いこなす:Microsoft Defenderの基本と活用法
サイバー攻撃やウイルスの脅威が日々進化するなか、パソコンのセキュリティ対策はもはや必須となっています。そんな中、多くのWindowsユーザーが意識せずとも使っているのがMicrosoft Defend ...
続きを見る
おかしくなった原因をインターネットで調査する
ウィルススキャンにはそれなりに時間を要しますので、その間に先ほど記録した情報をもとに、(他のパソコンやスマートフォンを使って)インターネットで検索したり、詳しい知人に相談したりしましょう。
インターネットには、セキュリティ専門企業の記事や知恵袋のような形で、大抵似たような経験談が掲載されています。おそらく、同じような「疑わしいメッセージが表示された!」といった、先人の対処内容が見つかるかと思います。
原因に対して対処する
ここからは、ウィルス対策ソフトの実行結果や、原因調査結果によってやることが変わってきます。
もしウィルス対策ソフトで不審なアプリやファイルを隔離・削除できたり、調査結果どおりに原因を除去できたならば、また普段通りにパソコンを使用できるでしょう。
もしウィルスをうまく除去できなかったのであれば、システムを感染する前の状態に復元することを検討しましょう。各パソコンメーカーや、Microsoftのページに手順が説明されていますので、そちらを参考にしてください。
このような「データを消す・元に戻す」といったことが起こり得ますので、普段からデータのバックアップを実施するようにしてください。MicrosoftのOnedriveを使っていれば、意識せずに実現できますね。
まとめ
インターネットに接続してパソコンを使っていると、常にウィルス感染のリスクと隣同士です。「ウィルス対策ソフトを導入する」「データをバックアップする」といった事前対策を行うことが大切なのはもちろん、いざ感染したときの対処方法を知っておくことも、重要です。
慌てず対処できるよう、ぜひ今回の記事を参考にしてください。
記載した内容がご自身で実施できない、またはプロに任せたい場合は、PCホスピタル のような専門家に相談するのがよいかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。当ブログは日常のICTの困りごとを解決するためのノウハウを発信しているサイトです。トップページもご覧ください。