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きれいなコードを書くために不可欠な「リファクタリング」とは?|実践例と考え方を解説

coding システムエンジニア話題

開発現場でよく耳にする「きれいなコード」という言葉。あなたはどんなコードを思い浮かべますか?

  • 見た目が整っているコード?
  • コメントがしっかり書かれているコード?
  • 短くて機能的なコード?

今回伝えたい、「きれいなコード」とは他人が読んでもすぐに理解できて、長期的に保守しやすいコードのことです。そして、それを実現するために欠かせない作業こそが、リファクタリング(Refactoring)です。

本記事では、リファクタリングとは何か、なぜ必要なのか、そしてどのように実践すれば良いのかを、わかりやすく解説します。

リファクタリングとは?定義と目的

リファクタリングとは、ソフトウェアの外部的な振る舞いを変えずに、内部の構造を改善する作業のことを指します。

例えば、以下のような改善がリファクタリングに該当します。

  • 冗長なコードを関数にまとめる
  • 意味のある変数名に変更する
  • 条件分岐を簡潔にする
  • 重複コードを共通化する

ポイントは、機能自体は変更しないという点です。あくまで「読みやすく」「修正しやすく」「拡張しやすく」することが目的です。

目的をもう少し書くと、次のようなこと狙って実施します。

  • 可読性の向上
  • 保守性・拡張性の向上
  • バグの混入リスクを減らす
  • チーム開発での協調性を高める

なぜリファクタリングが必要なのか?

リファクタリングが必要な理由は、大きく分けて以下の3つです。

1.時間が経つほどコードは劣化する

初めはきれいだったコードも、機能追加や仕様変更が繰り返される中で、複雑で読みづらいコード=スパゲッティコードになってしまいがちです。

2.チームでの開発では「読みやすさ」が命

1人では理解できても、他人には伝わらないコードではチーム開発は成り立ちません。「書いた人以外でも理解できるコード」が理想です。

3.バグの温床になる

複雑で見通しの悪いコードは、変更時に思わぬ副作用を引き起こします。リファクタリングで構造を明確にすることで、ミスを減らし品質を保つことができます。

例えばこんなコードはリファクタリング対象!

以下のようなコードがあったら、積極的にリファクタリングを検討しましょう。

冗長なロジック

if status == “open”:
is_open = True
else:
is_open = False

→ これはpythonでの例ですが、実際はもっと短く簡潔に書くことができます。

is_open = (status == “open”)

意味のわかりにくい変数名

let x = 5;

→ これはJavaScriptでの例ですが、変数は「x」などとせず、わかりやすい名前を付けましょう。

let retryCount = 5;

実務で役立つリファクタリングの基本手順

  1. テストを書く(または既存のテストが通ることを確認)
  2. 改善したい箇所を特定
  3. 小さな変更を繰り返す
  4. テストが通るか確認する
  5. 変更をコミットする(できれば一つずつ)

リファクタリングは「安全第一」です。もともと動いていたコードを壊してはなりません。ユニットテストや静的解析ツールとセットで行うことが推奨されます。

よくある誤解:「リファクタリング=時間のムダ」ではない

リファクタリングは一見、何も機能追加していないように見えるため、「それって後回しでいいのでは?」と見られがちです。

しかし、長期的に見れば工数削減と品質向上に直結する投資です。改善しないまま積み上げたコードは、後で膨大な修正コストとなって跳ね返ってきます。

まとめ:きれいなコードは「育てる」もの

リファクタリングは、開発者の手でコードを「育てていく」ための手段です。

きれいなコードとは、読みやすく、保守しやすく、成長できるコード。開発スピードや機能拡張に追われる中でも、小さなリファクタリングを習慣にすることで、チームの開発効率と品質が確実に上がります

まずは、自分が書いたコードを「数日後の自分が読んで理解できるか?」と問い直してみましょう。

下に挙げるのは、リファクタリングに関する名著です。リファクタリングに興味を持った方は、ぜひご覧になってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。当ブログは日常のICTの困りごとを解決するためのノウハウを発信しているサイトです。トップページもご覧ください。

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