インターネットの利用は日常生活に欠かせないものとなっていますが、家の中でWi-Fiの電波が届かない場所や、電波が弱くて使い物にならない場所があると、とても不便ですよね。リビングで動画を見たり、テレワークで仕事をしたりする際に、Wi-Fiが安定しないとストレスを感じることも多いでしょう。
そんな時に役立つのが「Wi-Fi中継器」や「メッシュWi-Fi」です。この記事では、Wi-Fiの電波が届きにくい場所において、どのようにWi-Fiを拡張することができるのか、特にメッシュWi-Fiを中心に解説します。これを読めば、Wi-Fi環境の改善方法がわかり、快適なインターネット生活を手に入れることができますよ。
Wi-Fiの電波が届かない原因
Wi-Fiの電波が届かない原因は、いくつかあります。例えば、家の構造や壁の厚さ、家具や電化製品による干渉などが考えられます。また、無線LANの規格やルーター自体の性能が原因となっている場合もあります。
- 壁や床の障害物:特に鉄筋コンクリートの壁や大きな家具などがWi-Fi電波を遮ってしまうことがあります。
- 干渉:電子機器や他のWi-Fiネットワークが干渉することがあります。特に2.4GHz帯は多くの機器が使用しており、信号が混雑することがあります。
- ルーターの位置:ルーターの設置場所が悪いと、電波が家全体にうまく届きません。また、ルーターと遠い場所では電波が弱くなったり、届かなかったりします。
置き場所を見直しても電波が届ききらない時は、Wi-Fiのエリアを拡張する方法が必要です。
Wi-Fiエリア拡張の方法
Wi-Fiエリア拡張にはいくつかの方法があります。
- Wi-Fi中継器(リピーター)
- メッシュWi-Fiシステム
Wi-Fi中継器(リピーター)
Wi-Fi中継器は、既存のWi-Fiネットワークを受信し、その信号を中継することで、電波が届きにくい場所に信号を届ける装置です。設置が簡単で、手軽にWi-Fiの範囲を広げられるというメリットがあります。
Wi-Fi中継器は親機の電波を中継し、2つ目の別のネットワークを構築します。そうすると、親機と中継機のSSID(ネットワーク名)が異なるため、Wi-Fiを使う場所によって、ネットワークの切り替え必要になってしまいます。この手間が、中継器のデメリットです。
メッシュWi-Fiシステム
近年、最も注目されているのが「メッシュWi-Fiシステム」です。メッシュWi-Fiは、複数のWi-Fiノード(アクセスポイント)が協力して一つのネットワークを作る仕組みです。
メッシュネットワークは、Wi-Fiの電波を途切れなく家全体に広げることができ、電波が弱い場所でも安定した通信を提供します。
メッシュWi-Fiの仕組みと特徴
メッシュWi-Fiシステムは、複数のWi-Fiユニット(親機と子機)を使って、家中どこでも高速で安定したインターネット接続を提供する仕組みです。各ユニットは互いに通信し、最適なルートでデータを送受信するため、電波が弱いエリアでもスムーズに接続できます。
メッシュWi-Fiの主な特徴
自動的なネットワークの切り替え
メッシュWi-Fiでは、接続するユニットが最適なものに自動で切り替わります。これにより、家の中を移動してもWi-Fi接続が途切れません。メッシュWi-Fiは中継器ではデメリットだったこの点を解決しています。
シームレスな接続
複数のアクセスポイントが一つのネットワークを形成するため、接続が途切れることなく安定した通信が可能です。
簡単な設定
メッシュWi-Fiシステムは、専用のアプリを使って簡単に設定できます。初心者でもわかりやすく、短時間で導入できる点が大きな魅力です。
拡張性
必要に応じて、ユニットを追加することでWi-Fiエリアを広げることができます。大きな家でも、追加のユニットを設置するだけで簡単にカバーエリアを広げることができます。
メッシュWi-Fiシステムの選び方
メッシュWi-Fiシステムを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。特に注意すべきは、共通規格に基づいているシステムと、各メーカーが提供する独自仕様のシステムがあることです。それぞれの特徴を理解することで、自分のニーズに最適な製品を選ぶことができます。
通信規格と互換性
共通規格のシステム
「EasyMesh」は、Wi-Fiの普及を図る業界団体「Wi-Fiアライアンス」が、メッシュネットワークの標準規格として策定した規格です。この規格に準拠・互換があるネットワーク機器同士であれば、たとえ機器のメーカーが異なっても、メッシュネットワークを構築できることになります。
独自仕様のシステム
各メーカーは、自社の製品同士でよりスムーズに動作するように、独自のメッシュ技術を提供しています。例えば、TP-Linkの「OneMesh」や「DecoMesh」は、TP-Linkの各規格にあったルーターと中継器を組み合わせることで、1つのネットワークとしてシームレスに接続される仕組みです。
独自仕様のシステムは、同一ブランドの製品同士で最適なパフォーマンスを発揮しますが、他ブランドの製品とは互換性がありません。このため、システム全体を同じブランドで揃える必要があります。
カバー範囲とユニット数
家の広さや間取りに合わせて、必要なカバー範囲を選ぶことも重要です。メッシュWi-Fiシステムは、複数のユニットを設置することで家中どこでも安定したWi-Fiを提供できますが、ユニットの数やパワーにより性能が大きく異なります。
設定の簡便さ
メッシュWi-Fiシステムは、初心者でも簡単に設置・設定できることが多いですが、メーカーによって操作性に差が出ることがあります。例えば、専用アプリを使って設定を簡単に行える製品を選ぶと、よりスムーズに導入できます。
価格とコストパフォーマンス
メッシュWi-Fiシステムは、価格帯が広いため、予算に合わせて最適な製品を選ぶことが重要です。安価なモデルでも十分に性能を発揮することがありますが、高速通信や多端末接続を重視する場合は、少し高価でもWi-Fi 6対応のシステムを選ぶと良いでしょう。
Wi-Fi 6E対応 メッシュWi-Fiルーター
Wi-Fi 6対応 メッシュWi-Fiルーター
まとめ
Wi-Fiの電波が届かない場所で困っている方には、Wi-Fi中継器やメッシュWi-Fiの導入が効果的です。中継器は手軽に導入できるものの、ネットワーク切り替えの手間が発生することと、通信速度が落ちることがあり、特に高速通信が必要な場合はメッシュWi-Fiがオススメです。
メッシュWi-Fiは、家全体を均等にカバーでき、移動しても接続が途切れにくいので、快適なインターネットライフを提供してくれます。
メッシュWi-Fiシステムを導入することで、家全体を安定したWi-Fiでカバーすることができ、特に広い家や複雑な間取りの家でも、ストレスの少ないインターネット環境を実現できます。これにより、リビングから寝室、キッチンまで、どこでも快適にインターネットを利用できるようになります。
家庭のネットワーク環境に合った製品を選び、最適な設定を行えば、Wi-Fiの問題を解消し、もっと快適にインターネットを楽しむことができるでしょう。
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