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そのスマホ、いつまで安全?iOSとAndroidのライフサイクルを比較解説

iphone システムエンジニア話題

スマートフォンは毎年のように新機種が登場しますが、実際に買い替えの判断基準として「性能」や「価格」だけでなく、ソフトウェアのサポート期間(セキュリティ更新の提供期間)が重要になっています。

特に法人や教育現場では、「何年使えるか」「いつまで安全か」は導入・管理の鍵。本記事では、Android OSとiOSのライフサイクル・サポートポリシーの違いを比較し、スマホを“安全かつ賢く長く使う”ためのポイントをわかりやすく解説します。

OSサポートの意味とは?なぜ重要なのか

まずはじめに、「サポート期間」とは何を指すのかを確認しておきましょう。サポートがある状態であれば、そのOSに対するアップデートが提供されます。アップデートは大きく下記の2種類がありますが、特にセキュリティアップデートが継続されることが重要です。

機能アップデート(メジャーアップデート)

  • 例:iOS 16 → iOS 17、Android 13 → Android 14 など
  • 新機能、UI変更、パフォーマンス改善

セキュリティアップデート

  • OSやアプリの脆弱性を修正する重要な更新
  • これが停止すると、ウイルス・マルウェアのリスクが高まります

サポート期間が終了すると、セキュリティアップデートも提供されなくなります。つまり、サポート期間=そのスマホが「安全に使える期間」と考えることができます。

iOSのサポートポリシーとライフサイクル(Apple)

Appleは、iOSデバイス(iPhone、iPad)に対して一貫した長期サポートを提供しています。

iOSのサポート期間の実例

直近のiOS 5バージョンのリリース日とサポート状況

iOSバージョンリリース日サポート状況
iOS 142020年9月16日サポート終了
iOS 152021年9月20日サポート終了
iOS 162022年9月12日サポート中(2025年終了予定)
iOS 172023年9月18日サポート中
iOS 182024年9月17日サポート中

機種の発売日と対応OS、サポート状況

機種名発売年初期iOSバージョン
最終iOSバージョン
実質のサポート年数
iPhone 6s2015年・iOS 9
・iOS 15.7.9
サポート終了
約7年
iPhone 72016年・iOS 10
・iOS 15.7.9
サポート終了
約6年
iPhone X2017年・iOS 11
・iOS 16.7
サポート継続中
iPhone 11以降2019年〜・iOS 13~
・iOS 18(最新版)
サポート継続中

Appleは公式に「サポートは何年」とは明記していませんが、傾向からは6~7年で対応が終了するようです。加えて、旧機種向けにセキュリティパッチのみを配信することもあります(例:iOS 15.7.9など)

iOS 16系は2025年にサポート終了を予定しています。iOS 16系までしか対応していない「iPhone X」も、2025年にサポートが終了することになりそうです。

iOSのサポート体制の強み

  • OSの断片化がなく、統一されたセキュリティレベルを保てる
  • 端末の寿命が長く、リセールバリュー(中古価値)も高い

Android OSのサポート事情とメーカーごとの違い

iOSはApple社が一貫して機種もOSも提供していたのに対し、AndroidはGoogleが開発するOSを各機種のメーカーがカスタマイズして提供しています。そのため、サポート期間はメーカーや機種ごとに異なるのが現状です。

Androidのサポート期間(Google公式端末:Pixelシリーズ)

2023年以降、GoogleはPixel 8シリーズ以降に対して、OSアップデートを7年間保証することを明言しました(2023年10月発表)

PixelシリーズOS更新サポートセキュリティパッチ
Pixel 7以前3年5年
Pixel 8以降7年7年

Androidメーカーごとのサポート比較例

メーカー機種例OSアップデートセキュリティ更新
GooglePixel 87年7年
SamsungGalaxy S244〜7年(モデル依存)4〜7年
SonyXperia 1 VI4年(モデル依存)4年
ASUSROG Phone2年4年

各社とも、2024年頃よりそれまでと比較してセキュリティ更新期限が長くなってきているようです。

Androidのサポートにおける注意点

  • メーカーごとにばらつきがある
  • 中価格帯や低価格モデルは更新対象外になりやすい

AndroidとiOS、どちらが長く使える?比較まとめ

項目iOSAndroid
サポート年数6〜7年が一般的メーカー・機種依存(2〜7年)
アップデート頻度毎年1回、全機種同時機種により異なる
セキュリティ全モデル同一レベルモデルにより差がある
OS断片化ほぼなし多い

OSの断片化とは、同じOSでも機種によって異なるバージョンが使われており、統一されていない状態を指します。アップデートに取り残される端末が残ることで、セキュリティリスクや運用負荷が上がる可能性があります。

一般ユーザー視点

  • 長く・安全に使いたいならiPhoneの方が安心
  • AndroidはPixelやGalaxy上位機種なら十分選択肢に入る

法人・管理者視点

  • アップデートの管理がしやすく、運用コストを下げられるのはiOS
  • Androidは価格帯や調達元(SIMフリー/キャリア)に注意が必要

サポート期限から見る「スマホ買い替え」の目安は?

スマホを買い替えるべきか悩んだとき、性能だけでなく「セキュリティアップデートの提供が続いているか」を確認しましょう。

こんなサインがあれば要注意

  • 最新のOSにアップデートできない
  • セキュリティパッチの更新が1年以上来ていない
  • アプリのアップデートができない・エラーが出る

特に法人で端末管理をしている場合、サポート切れのスマホは情報漏えいのリスクにもつながります。

長く使うためのヒント:選ぶ時にチェックしたいポイント

  • メーカーが公式にサポート年数を明記しているか
  • グローバルモデル or 国内キャリア版か(後者は更新が遅れる可能性)
  • OSだけでなくセキュリティ更新期間を重視する

グローバルモデルは、メーカーが自社で直接販売するSIMフリーモデルで、特定の国や通信キャリアにカスタマイズされていない製品です。OSのアップデート更新は、キャリアによる検証などが行われない分、グローバルモデルの方が早い傾向があります。

まとめ|スマホの“寿命”はハードではなくソフトが決める

スマートフォンの寿命を決めるのは、バッテリーでもCPUでもなく、「OSとセキュリティ更新が続くかどうか」です。今後ますます重要性を増すサイバーリスク対策の観点からも、サポート体制がしっかりしている機種を選ぶことが重要です。

iOSはその一貫性と長期性から、個人・法人問わず非常に信頼性の高い選択肢です。一方、AndroidもPixelやGalaxyシリーズのようにサポートが長くなってきており、今後さらに改善が期待されています。

スマホ選びの“目に見えない基準”として、ぜひ「サポート期限」も意識してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。当ブログは日常のICTの困りごとを解決するためのノウハウを発信しているサイトです。トップページもご覧ください。

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